ストレスのホントウの正体
レイキマスター/ティーチャー、ストレスケアカウンセラー/トレーナー、
ISD個性心理学マスターインストラクターのみゆっきーです。
私たちは日常的に何気なくストレスという言葉を使っています。
「最近ストレスが溜まっている」
「暑さで眠れないのがストレス」
など、不快な感情や状態を表すような形で使っていたりしますね。
でも、これはストレスの正しい意味ではありません。
皆さんはストレスについて、そのホントウの正体、そして正しい解消法を知っていますか?
世界保健機関の調査では、2万種を数える病気の約9割はストレスが原因だそうです。
ストレスとはなにか?
ストレス(応力)とは、元々工学や物理学の言葉で、物体に力が加わった時に生じる歪みのことを指します。
1938年、カナダの生理学者ハンス・セリエが提唱したストレス学説以降、生体反応を指すようになりました。
セリエ博士の研究によると、
ストレス:外部環境からの刺激によって起こる歪みに対する非特異的生体反応
ストレッサー:ストレスを引き起こす外部環境からの刺激
とし、
ストレッサーには
物理的ストレッサー:寒冷、騒音、放射線
科学的ストレッサー:薬物、栄養障害
生物的ストレッサー:炎症、感染
心理的ストレッサー:怒り、緊張、不安、喪失
に分類されます。
皆さんがストレスと思われていることは、ストレッサーを指し、
ストレッサーとストレスをひとまとめにしてストレスと呼んでいることが多いのです。
だから、一般的にストレス解消法と呼ばれている旅行、カラオケ、ドライブなどは、
気分転換や気晴らしにはなっても、ストレス解消にはつながらないのです。
ハンス・セリエはストレッサーが加えられた時の生体反応を3段階に分けています。
これを全身適応症候群(ストレッサーによって生体が連続的に刺激される時の
全身に生じる適応現象)といいます。
警告反応期:
生体がストレッサーにさらされたときの緊急反応期で、
ショック相(ストレッサーのショックを受けている時期)
反ショック相(ショックに対する生体防衛反応が表れ始める時期)に分かれます。
ショック相:自律神経のバランスが崩れ、筋緊張、血圧・体温低下、
血液の濃縮、急性胃腸潰瘍など起こります。
反ショック相:血圧・体温低下、筋緊張の増大、血糖値の上昇、
神経活動の上昇(交感神経優位)、副腎肥大、
胸腺リンパ組織の萎縮など
起きたことに対して体からサインが出る時期です。
抵抗期:
持続するストレッサーと生体の抵抗力が一定のバランスをとっている適応状態、
防衛反応が完成された時期であり、現在の環境に慣れて上手に自分を処理できる
状態で、これを持続できる状態にあります。
持続するにはエネルギーが必要で、エネルギーが消耗すると疲憊(ひはい)期へ
移行します。
この時期では、環境に適応できていて、気持ちも前向きで、頑張れている状態なので、
自分にストレスがあるという自覚は起きにくい時期です。
気力で乗り切れる時期ですし、忙しく躍進している人ほど自分にストレスはないと
言われます。
また、この時期は思考や生活習慣の無理が体に出やすい時です。
首・肩こり、腰痛、朝起きられない、だるい、やる気が出ないなどの
症状が出てきます。
疲憊(ひはい)期:
依然として継続するストレッサーに生体が対抗できなくなり、
適応エネルギーが消耗していき、適応力が徐々に低下していき、
自然治癒力や抵抗力が失われた状態になります。
ショック相と似た兆候があり、うつ病などの重大な病気にかかったり、
やがては死に至ります。
私が不眠症が起きた時、私の生体は抵抗期にありました。
ストレスレベルが高く、既に首・肩こり、腰痛などの症状は出ていました。
ストレスを改善するのは抵抗期までに行わなければ、疲憊期に突入すると
なかなか改善は難しいと思います。
抵抗期で既にあらゆる体の症状が出てきますので、これを放置しないことが大切です。